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シングルマザーが着付師・美容師になった話第5章

執筆者の写真: DD

新たな目標

コンクール振袖部門で優勝し応援してくれた皆さんと一緒に写真を撮ったりお話をし初のコンクールで優勝できた事を実感しだした時、来年もコンクールに出たいと思うようになってきました。

そして、優勝したのもつかの間「来年のコンクールで留袖部門に出場し優勝する」に目標が決まりました。

修行再開

前回の振り袖と今回の留袖では補正のラインが全然違うので補正からもう一度レッスンを開始しました。

補正とは身体の凹凸をなくし身体のラインを左右対称にしてバスト・ウエスト・ヒップそれぞれ着物に合った寸法に作り上げていく。これがコンクールで技を競い合う元になります。 補正にはタオルとコットンを使いますが、コットンの大きさ薄さだけでもすごい種類の数と枚数を作ります。

自分も部屋中も綿だらけ 毎晩夜なべしながらせっせと作っていました(笑)

レッスンを積み重ね、現場でも留袖を着付するので先生からと現場の先輩方から教えて頂いたことがバッチっとリンクする瞬間があり今まで楽しいと思ってきたのが更に楽しい!もっと練習したい!という思いが加速しました。

今回のモデルさんも、すごく協力してくれて「一緒に戦うので頑張りましょう!」と言ってくれました。モデルさんの思いも無駄には出来ず、そして学校にトロフィーを持って帰りたいと強く思いながら練習練習の日々が過ぎていきました。

そして、また去年同様コンクール間近になると休みの日は朝から晩まで、仕事の日は仕事が終わってから練習し終電を逃す日が何度もあり「これって着付けコンテストあるあるやん」と思うようになりました。

コンテスト当日

この年もまたコンクール当日、先生のお店でユンケル飲んで気合入れて早朝からヘアメイクをして会場に出発。2回目のコンクールですがやっぱりドキドキが止まらなかったです。

今回も沢山の生徒さん・講師の先生方・家族・モデルさんの子供さんが応援に駆けつけてくれました。

競技開始までは緊張緊張で心臓の鼓動がとてつもなく早かったのを覚えています。なんせ自分は着付けを初めてたった2年。競技者は25・6名いましたが全員バリバリのプロの美容師さんしかいなかったのですから。 でもスタートの合図でそんな緊張もどこへいったのやら、留袖の競技時間は15分間無我夢中で身体が勝手に動いてました。

着付けが終わると私達競技者は舞台から退出しモデルさんだけ舞台に残って審査員の先生方に出来栄えを審査されるのですが、ものすごい鋭い視線だったのでモデルさんがめちゃくちゃ緊張したと言ってました。

表彰式

表彰式までの時間、応援に駆けつけ作れた皆さんと沢山写真を撮ったりしていましたが内心、賞を取れるかなと不安で不安ですっごく時間が長かったように思います。

表彰式では他の競技から結果発表が始まり終始ドキドキ。あの時間はいつまでたっても慣れません。一般留袖部門っとアナウンスがあった瞬間 喉から心臓がでるんちゃうかってぐらい最高潮にドキドキしてました。

特別賞・3位と名前は呼ばれず準優勝でも名前を呼ばれず、半分諦めかけて泣きそうになっていたのですがグランプリで自分の名前が呼ばれ喜びの涙が流れてきました。

2連覇達成の瞬間でした。

会場の皆さんの歓声と拍手の中モデルさんと一緒に舞台に行き、グランプリの賞状と盾が私とモデルさんに渡され、さらに百日草賞も頂き賞状とトロフィーをいただきました。モデルさん、いまでも家に飾ってくれてます。

今回も先生方、家族、生徒さんみんなで獲得した賞です。 御指導いただいたこと・協力して頂いたこと・応援して頂いたこと全てに感謝です。

この年の目標「来年のコンクールで留袖部門に出場し優勝する」皆さんのご協力のおかげで達成することができました。

最後に

この年のレッスンからでしょうか。着付けを学び始めてからずっと教えていただいてる先生から「着付けはただ着せるだけじゃなく綺麗に着崩れなく、一番重要なのが着せられた人が何時間経っても苦しくない着付けをしなくてはならない」と教わりました。現在も現場で日々着付けをしていますがこの言葉は今でも自分の中での最重要項目です。

最後までお読みいただきありがとうございます。 次回は「美容師免許取得」について書いていこうと思います。

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